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わたしらしくあなたらしく

アクティブ・ブレイン協会マスター講師&マナー講師です。アクティブ・ブレイン・セミナーでは人生を生き生きと過ごすための脳の使い方と驚異的な記憶術の使い方をお伝えしています。脳を使ったダイエットコースも開催中。日々目にしたこと、感じたことなど日常を書き留めています。

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小指の思い出 最終回

小指の思い出、最終回です。

この話は長いので、普段、人から訊ねられても
口頭で詳しくお話しする気力はなく、
このように一度アウトプットして書いてしまえば、
今後は「ブログ読んでね。」と言えばよいので
一つお仕事が終わったような気がしています。(←大げさ。。)

さて、指のリハビリは思ったより長く続きました。
小指がどんどん曲がってくるので常に伸ばしていられるような
専用の装具もいくつか作ってもらって、24時間装着していました。

他の指は大丈夫なはずなのですが、なかなか思うように動かせず、
お財布の中の小銭が上手に出せないとか
おつりを受け取る時に手からこぼれ落ちてしまうとか
シャープペンシルの芯を片手で出せないとか、、、。
思いもよらないところで小指が必要なんだなあと
感じさせられました。

小指があるから手のひらもギュッと握れるようで、
4本指では力は入らないのだということもわかりました。

毎日ほとんど変化することのない指のリハビリ生活。

ある日、従姉妹にぽつっと
「いつ治るのかなあ?」というと
「・・・どこで納得できるかということじゃない?」と言われ、
ハッとしたのです。

・・・元通りにはならないんだ。

周りの人は当に気づいていたことだったのでしょうが、
私はいつか治ると信じ込んでいたので、
ああ、そうか、、、とその言葉ではじめて目が覚めたのでした。

その後は一生この指とお付き合いしていくんだと思うと、
さらに意識を変換させる必要に迫られました。。

反則かもしれませんが、
私という存在は肉体ではなく魂なんだと思い込みました。
この肉体は入れ物でいつか時が来れば使えなくなる。
でもこの入れ物の中に入っている「わたし」という存在は
何かエネルギーの塊のようなもので、
肉体がなくなってもきっと存在するだろう。
ならば、この指にはこだわるまい。

そして「わたし」の魂の形やらエネルギーの雰囲気?を
思い浮かべ、私の実体はそちらだとしっかり納得できるまで
自己イメージを膨らませました。(ちょっと意味不明でしょうか???)

そうこうしていると、ある日小指がまっすぐに伸びたのです。
「あら?ものすごくまっすぐになったなあ。」と思って
喜んで先生に見せに行くと
「これ、まっすぐになり過ぎじゃ。また切れとる。」と
言われてしまいました。。。

はぁ。。。
この右手の腱はどうしても繋がりたくないらしい。。

今度は左腕の腱を抜いてきて同じ手術のやり直しをしようか?と
聞かれたのですが、もういいですと言って強制終了。
癒着しているので、根元からは何とか動きますし、
これ以上治療するのはやめました。

リハビリをやめて、1年たち2年たち、
普通どおり生活していくうちに自然に指が楽に動くようになっていき
今ではほぼ元と変わりのない生活ができるようになっています。

普通に動く。
普通の生活をするということがいかにすごいことか。
時間をかけてのリハビリよりもずっと効果が出ました。
自然に腕が動くこと、足が動くこと、朝になったら目覚めること
普通に息ができること、家族と一緒に暮らせること、お風呂に入れること
言いだしたらきりがないのですが、
それらがどれだけ有難いことかと。

綺麗事でなく、当たり前だと思っていることが
実はあたりまえではないのだと、心底感じましたので、
私は心からこの怪我をして良かったと思っています。

今もほんの少し不自由なままであることで
喉元過ぎれば熱さを忘れると言うこともなく
何かあった時にはいつでもこの原点に戻ることができます。

全てのことには意味があり
それは自分にとって都合の悪いことであったとしても
大きな目で見たときには必ず善い方への軌道修正として現れる。
そんな風に感じています。

サムシンググレートからの贈り物。
私の小指の思い出、これにて終了させていただきます。
長らく痛い話にお付き合いくださいまして、有難うございました。

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Comment

涙、涙… 

ゆかりんの小指のお話しは、
イタイ思い出として
実際に聞いてはいたけれど、
こうして文章になって、
改めてじっくりと読んでみると
さぞや…と思う部分も多くあり、
最終回で、つい不覚にも
涙をこぼしてしまいました。

「わたしという存在は肉体ではなく魂なんだ」
と思い込み、指へのこだわりを捨てたこと。

当たり前だと思っていたことが
当たり前でないのだと気づいたこと。

全てのことには意味があり、
俯瞰してみれば、よい方向へ導かれると
感謝したこと。

素晴らしいことです。

わたし自身は、ゆかりんのような
イタイ思い出ではないけれど、
別の体験から、以上のことを悟りました。

サムシンググレートからの贈り物は
ときには厳しい現実をつきつけてくるけれど
それを通りすぎた後に
未知の世界の扉を開けてくれる。

それらを体験できることが、
好奇心を満たし、
明日への原動力を与えてくれる。

生きていく力は、
そうやって湧いてくるのかなと思います。

すべては善きように
なるべくして進んでいく。

新しい扉をひとつひとつ開けていきながら
見た事もないものを見て、
今までにない人との関係性を築き、
味わったことのない体験をする…。

命の尽きる日まで、
ゆかりんの面白過ぎる人生を
友人として、そばで眺めていたいなと
思いました。










Re: 涙、涙… 

じゅんちゃん、泣いてくれたのですね。
拙い文章でしかも訳のわからないことばかり書いているのに
本当に有難う。

「現実を乗り越えたとき次の扉が開かれる。」
これは真実だと思います。

永遠に続く扉。
乗り越えた後にしか見えない違う景色と違う感情。
本当に人生は面白いですね。

死ぬときにはきっと、
「沢山失敗して、沢山悲しんで、沢山喜んで、沢山楽しんで
もう何も思い残すことはない。有難う。いい人生だった。」って
言えると思うの。

例えその日が明日来たとしても^^

人生を本当に自分でプログラムしてきたとするなら
ずいぶんダイナミックな筋書きにしてしまったものだと思っています。

きっとね、計画する段階で調子に乗って
盛りだくさんにしちゃったんだと思う。お馬鹿で欲張りだから。

願わくば人生後半にはあまりハードなものを
設定していなければいいなと願っています(笑。

じゅんちゃん、いつも有難う。
これからも長い旅の仲間としてどうぞよろしくお願いします。


  • posted by yucalynn 
  • URL 
  • 2011.01/20 19:40分 
  • [Edit]
  • [Res]

NoTitle 

「全てのことには意味があり
それは自分にとって都合の悪いことであったとしても
大きな目で見たときには必ず善い方への軌道修正として現れる。
そんな風に感じています。」

ここにつきると思います。
全てに意味を見出せるのが人間の素晴らしいところだとつねづね思っていますが、
ゆかりさんのおかげで、強く再確認。

あと、感じたことは、前の病院でのエピソード。抱えた障害の大きさが、その人の今後に与える悪影響に比例しないというところ。大きな障害を抱えても前向きに明るくいられる人がいるというとこ。

ありのままの自分を受け容れられるかどうかだと思いました。
不自由になった身体を受け容れるのはたやすくないと思います。でもどこかで受け容れないと幸福な人生にならないのだと思います。
これは、身体の障害だけでなく、境遇など、全てに当てはまると思っています。

一番身近で大事な存在なのが自分であるということに気づけば、ありのままの自分を受け容れることが大事なことは分るのだと思います。

ゆかりさんの小指シリーズを見ていてそんなこと感じました。
自分的に、やっと返礼ができ一安心です(笑)。
  • posted by inok64 
  • URL 
  • 2011.01/23 02:57分 
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  • [Res]

こんにちは 

上手く言えない。
・・・言葉に表せないけど、、、

いろんな意味で素敵な人だと思う。

「怪我の大きさと心の傷の大きさは比例しない」
うんうん、、、
「わたしという存在は肉体ではなく魂なんだ」
あ、、、うんうん。

自分の心を鍛え、体を労わってあげようと思ったよ。

  • posted by そらゆき 
  • URL 
  • 2011.01/23 11:42分 
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  • [Res]

Re: NoTitle 

inok64さま

コメントを有難うございます。
自分の文章のどの部分でどんな感想を持ってもらえたかということを
知るのはとても楽しく嬉しいことです。

「こんなに痛い思いをしたんだ。」とか
「こんなひどい目に遭ったんだ。」という話を聞いてもらいたかったわけではなく
私が言いたかったのはまさしくInok64さんが取り上げて下さった箇所でした。

この怪我をしたのはもうかなり前のことですが、
当時、辛いさなかにいるとき
必ず、将来何処かで、この経験が何かの役に立つはずだと
自分に言い聞かせていました。
そう思いながら歩いた坂道の風景が今も脳裏に浮かびます。

今、こんな風に皆様とシェアできることに
深い喜びを感じている私がいる。。幸せです^^。

おそらくinok64さんの人生の中で
違う経験を通じて同じことに気付かれる瞬間が
あったのでしょうね。

今度は是非じっくり、
そちらのお話しをお聞かせいただければ、、と思います^^。





  • posted by yucalynn 
  • URL 
  • 2011.01/23 15:20分 
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  • [Res]

Re: こんにちは 

そらゆきさま

コメント有難うございます^^
うん、うんって聞いてもらうのって
すごく嬉しいのです^^

大人になったらもう体は大きくならないけれど、
(横には大きくなれるけれど。。)
心の成長は何処までもいけるらしいから
一緒に鍛えて行きましょうね。
体もできるだけ長く大切に労わりながら。。^^



  • posted by yucalynn 
  • URL 
  • 2011.01/23 15:30分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

やっと時間が出来たので、「小指の思い出」一気に読ませて頂きました。上手に感想など書けないので、素通りしようと思ったのですが、それも出来ずに少しだけ。
これだけ大変辛い経験をされたのに、お医者様や人のせいにしたりしないで、それを受け入れることができたから、乗り越えて、さらに素敵な人間になれたんだろうと。恨みからは、決して生まれないものを手に入れられたのではないかなと。
よくわからずに勝手に書いてしまいましたがお許しくださいね。

Re: タイトルなし 

kentaro1968さま

コメントを有難うございます。
感想を聞かせていただけると、書いてよかったなーって思えて安心します^^

いえ、実は、、当初は破裂したガラス製品のメーカーや
最初の医者に謝ってもらいたいと言う心もあったのです。
でも、この時お世話になった先生に
「そんなことまだ考えとるん?」って言われてハッとしてやめました。

ただでさえも辛い状況の中で「人を恨む」という要素を加えると
苦しさが倍増するので、、、。
自分を守るための自己防衛機能として
スイッチが入ったのだと思います。(笑

この時この怪我をしていなかったら
今皆様と知り合うこともなかったでしょうし。。
これは私が通るべき道だった、ということでしょうね。
怪我に感謝。出逢いに感謝。



  • posted by yucalynn 
  • URL 
  • 2011.01/28 02:17分 
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